夢想の針鼠の夢跡

物語に隠されたもう1つの物語 『過ち』を知る物語

幻想の赤月

不明記録~Una spirale di negativo

英雄歴100年 「ふむ・・・此処はこうすれば、こうなるのか」 今日は珍しく私の主が勉強をしている。いや、最初はそう思ったが、よくよく見ればこれは魔術の研究をしている様だ。周りにはそのメモらしきモノが沢山落ちていたり、貼られていたり、置いていたり…

日記ノ十二ノ巻~???

眠っている。見た感じは、だが。眠っているが、起きているんだ、多分。 多分起こそうとしたら、捕まるパターンであろう。 詳しい事は知らない。しかし、そんな気がするだけである。 やけに余裕のある空気が流れているから、尚更罠があるんじゃと思ってしまう…

幻想の赤月 -11章 悪夢の傍らにいた者

スコール ??? 紅月様は封印された。あの『永遠の魔導師』ら連中に。しかし、こっちも手柄はあった。だが、あの英雄を殺すだけでもこんなに時間を必要をするとは・・・あの友人らを殺すのならば、何程の時間が必要とするのだろうか?ガナール・・・奴の存…

日記ノ十ノ巻~The interval of time

タッ、タッ、タッ。 「あーあ、こんなんじゃ暇でなりませんわ!!」 私、ティア・アンブラ・レヴィアは此処『アファレイド』で母に言われ、お城に連れてかれる事となっていた。 そもそも、私の家族の人は貴族であり、私はお嬢様という我侭言い放題の位にいる…

幻想の赤月~Speculation

『推測』 過去を知らない者達で、勝手に彼の過去を推測する者らが嫌いだ。何故、俺がこんな事をしているか、考えた事をあったのだろうか。誰も、あんな事件の真相を知らないのに・・・。真相を知らぬ者に、俺を知る権利など、無い。嫌なのは、その誤った答え…

日記ノ九ノ巻~Incursioni dai ribelli

ウォイス、貴様は何を我に求めているのだ? それが、お前が望むモノならば、何故我を殺めようとしているのだ? ー解せぬ。我は一体誰であったか、忘れたのか? ・・・・・我は、ウォイスの・・・悪魔の弟子だ・・・・・・。 英雄歴0年ー冬 「紅月様、ご報告…

幻想の赤月 -10章 予想考慮時間~Possibility of betrayal

シグ アファレイド魔導王国~魔導研究所(20分前) 「ただいまです~」 扉を開けて出迎えてくれたのは、ルナとポフィルだった。 「おお、お帰り・・・ってどうしたのだ、その怪我は」 「敵に襲われまして。おそらくは紅月を慕ってソニックらと戦った者達と思…

全テノ始マリ

レヴィアーデンは、昔々栄えた国で此処では初の魔導王国であった。レヴィアーデンは元々はレヴィアエデンと呼ばれていた。楽園えと続く国、神聖なる場所であると現在ではそう伝えられているが、実際の所はレヴィアタンと呼ばれる海の怪物(他の書物では悪魔…

日記の八の巻~Moon's troubles

「ふーん、月って簡単に欠ける事出来るのね」 シルフィはそう言って、月を見上げていた。俺からすればその月は満月なのだが、彼女からすればその月は三日月なのだろう。 無理も無い。俺はあの時、月を欠けさせたのだから。実際にそうなっているのでは無い。…

日記の七の巻~Screamed with sorrows

・・・・・耳ザリだ。止めてよ・・・誰?俺の耳元で、悪魔の様な声を囁く奴は・・・。 やめてよ、嫌だよ・・・。孤独は・・・嫌ダ・・・。 「ー!!」 目が覚めた。胸元を見ても、印は見当たらない。じゃあ、あの声は・・・。 「大丈夫?シルバー、貴方悲鳴…

日記の六の巻~The eternal curse

俺はアシュアって呼ばれていた。この世界で私の名を知らぬ者は殆どいなかった。理由は、私が作ったモノが非常に人気があるからである。まあ、小説を何気に作ったのが『何故か』売れたというだけなのだが。大体若い人が読んでくれているみたいだが、俺として…

日記の五の巻~Kas ir mani?

「・・・」 『ねえ、そろそろ寝ようよ?』 「・・・嫌、まだやらなければならない事が・・・・・・」 『でもね、もう身体が限界でしょ?無茶はしないで』 「ー分かっているよ。でもね、こればっかりはやらなければならないんだ」 『あのね、それ私の身体だか…

日記の四の巻~Jouer dolls

英雄歴0年夏ー天気異変1日目夜 「・・・あーあ、つまらないなぁ」 「そんな事ウォイス様に見られたら・・・」 「良いんだよ。別に気まぐれでやっている事だしさ、バレたらその時は記憶操作すれば良いし」 「おい、主にそんな事するのか?」 「だーかーら。眠…

犠牲となったモノ~World wanted

空間世界に事柄を並べる。そしてその事柄の内容に誤りが無いか確認をし、あった場合は修正する。そして、それが終了したら僕はこの空間世界を飾り、その後再び『世界』を創る事となる。 僕はそんな事を繰り返し行っていた。相方であるシルバーと共に。 過ち…

日記の三の巻~Nuit d'orage

闇と光は反対の意味を持つ。しかし、人によっては闇が光に、あるいはその逆になる場合がある。例えば、今日の天気が晴れだったとしよう。運動会等をやる場合は『喜び』を表せるが、長く続く晴天の場合、農家達が『困った』という感情を生むだろう。あるいは…

日記の二の巻~Mortal sin

さて、『私』が言った事を整えた所で、『ワタシ』の結論・・・というよりかは推理だけども・・・それを言おうかな。 『ワタシ』だと『私』とごちゃごちゃになっちゃうから、以後『ワタシ』はアイと言っておこうかな。 私は同一人物であり、他人でもある。そ…

日記の一の巻~My conclusion

今日も一日が終わり、今日も月がこの闇を照らすだろう。 図々しいあの声も、夜になると収まり、いつも賑やかな市場は誰もいなくなる。 そんな時間が、私にとっては狂気を仰ぐ事となるのだ。 音が消えてしまって、光も見えず、独りぼっちの世界が目の前にある…

正体の目~The identity of the white child 後編

mental space(精神空間) 「・・・。」久々にこの空間に来た気がする。此処に行ったのはどれくらい前だったか。忘れてしまった。しかし、此処なら居ても疲れないし、むしろ疲労回復には丁度良い。・・・まあ、此処にいれば誰からも見られないというのが欠点…

正体の目~The identity of the white child 中編

ウォイスが出てくれないかと言って、3時間程経つ。未だに会話しているらしい。幸い、ガラルの肉体は出ていた為に、ガナールはガラルに縛られなくなっていた。 「・・・全く~。急にガラルって子が割り込んで来たから驚いちゃった」 「まあ、それを知らない私…

正体の目~The identity of the white child 前編

手に腕、胸に背、首や顔。様々な所に管が幾つもある。 そしてその管の集まりは巨大な丸い筒にある訳なのだが、その筒は密閉空間であり、その中に赤い『液』がある。 その中に眠っているのは白い子。 その白い子は微かに目を開いた。そして、その筒を割ろうと…

幻想の赤月 -9章 魔導師の捜索~Marionette-Welt

何度もそんな光景を見ているのだ。もういい加減にして貰いたいものだ。 もううんざりである。とっとと消えてしまえば良いではないか・・・。 私はそう思って、お前を批判した。 でも今は違うのだ。何故こんな事言ってしまったのだ・・・。 全く聞こえないの…

従者の見たセカイ~Passato crudele di scudiero

あの方の為ならば、何をしても構わない。それが例え、誰もがやりたくなかったとしても。今まで、そうやって生きてきた。 とある者が非を唱えようが、私は構わなかった。だから、私は基本嫌われていた。 唯一、相手をしてくれたのはあの人だった。あの人は私…

Inizio della follia

『不明記録~Inizio della follia』の続きです。 *********** ???(年代不明) 誰も此処に呼ぶ事なんて出来る訳無いと私を嘲り笑った。そんなの分かっているさ。大切なあの人を生き返らせる事なんて、出来る訳でもない。でも、私は絶対にあの…

幻想の赤月 -8章 王と魔導師と科学者と・・・

今回は少々グロいです。注意を。 *********** シャドウ アポトス~食事所 「ディアネス、お前はこんな所で飲んでいて良いのか?」 「ああ。今回は調査が終わったからな。お前もどうだ?」 「頂く。・・・しかし、此処は本当に不可思議な事件が多…

不明記録~Various people's thoughts

「ハァ・・・ハァ」 少年よ、何故絶望しか無い世界を受けいらないのだ? 「ー決まっているだろ、私は此処から出たい・・・出ないといけないんだ!!」 出る訳にはいかないよ。 「どうして・・・?」 ・・・ウォイス様の命令だから。 「貴様!!」 無駄だよ、…

『夢』と『現実』を司るモノの切実な願い。

夢に抱かれている俺は、現実を彷徨う。 最初の記憶を司ってみても、結構時が経っているのが実感出来る。 もう何年経つのだろうか?・・・あの異変、あの事件から。記憶が遠くなる程、俺の中に眠る、闇か光か分からない何かが込み上げてくるのだ。純情なる心…

無題~Aumentare gradualmente il

日に日に増える予定です。 *********** Day eyes 「やっ!!今日もいい天気だな~!!」 「・・・そうだな」 「もう~、もう少しノリを上げたらどうだ??ほら笑って笑って!!」 「・・・何であの時僕を助けたの?英雄だからって、あれは」 「理…

議会開始。

目の前には15名程度の魔導師がいる。 ウォイス、シャオン、シアン・・・その他諸々名のある魔導師がいた。 現在午後10時34分。俺もその1人としてこの部屋に入った。 周りを見ても相当強いのが、俺でも何となく分かった。おそらく半分の人がアーチメイジなの…

無題~Controlling emotions

私はあの時に来た時は魅力に溢れた街だった。探し彷徨う放浪の旅の中で見つけた希望。もしかしたらこれが私が夢見る世界だったのかもしれないと思った。全てを包む、白くて儚い光。人々が笑い合う日常。私が思い描いた世界に似ていた。 真実を知った私は、今…

「『我』ラを救う術ナンテ有るのデスカ?」

完成でし。魔法陣・光を強めました。 黒羽以外誰も『答え』を見つけさせないつもりです。 少しだけ小説を。 ♪~♫♬~♪ 「フフフ、笑わせるね」 目の前には見覚えのある3人に、選ばれし者達に、紅月の人達がいる。私が立っているのは教会の奥の奥だった。逃げ…

様々な事件が沢山続き、遂には心髄にまで及んで行って、己の中でそれを重く、鋭く貫くのだ。 嘘だらけの世界で信じる事が出来るのは、己自身ただ一人。痛い思いとかしても良いんだ、嘘をつくのはもうこれで最後にしよう。だからお願い。早ク逃ゲテ。