夢想の針鼠の夢跡

物語に隠されたもう1つの物語 『過ち』を知る物語

無題~Controlling emotions

私はあの時に来た時は魅力に溢れた街だった。探し彷徨う放浪の旅の中で見つけた希望。もしかしたらこれが私が夢見る世界だったのかもしれないと思った。全てを包む、白くて儚い光。人々が笑い合う日常。私が思い描いた世界に似ていた。

真実を知った私は、今までの過去の過ちに気がついてしまった。一番知られてはいけない事を君は知っていた。私は君の意見を飲み込み、あの人との最後の決着を付けると、約束した。君はいざとなったら助けに行くから、そう言って消えた。

全てを照らしてくれる世界で私は留まる事にした。留めれば何かが見つかる、そう信じたからだ。私がこうして生活したのはもう何年ぶりになるだろうか。歩みよる内に私はいつの間にやら有名となっていた。

私は探していた。幸せを探しに、努めを果たしにこの世界を彷徨った。どれくらい彷徨ったのだろうか?あの時を言葉で表すのはとても難しい事なのだろう。いずれ来るであろう出来事に私は怯えていたのかもしれない。全てを忘れたかったのだろうか?

眠る少年を間近で見ていた私は信じられなかった。全てを隠している君は何かを持って、私に接触してきた。何故、これほど接触しようとするのだと質問しても君は答えてくれなかった。意味が分からない、私は率直に言った。

私の噂を聞いて、遂にこの街の王様が動いた。私の力を貸して欲しい、そう言った王様は私を歓迎した。私は必要とされているのだ、そう考えただけで私は幸せだった。私は王様の歓迎を賞賛し、私は此処を統べる者となった。

全てが崩れるカウントダウンがすぐ底まで来ていると悟った。其の街で食料不足となると聞いて、私は原因を探ろうとした。でも何故だろうか?探せば探すほど知ってはいけない『何か』が詰め込まれていく・・・。

あの時、私は望んだ世界を目の当たりにした。かつて廃墟となっていた其れは、草木が生え、自然豊かな街となっていた。再生という言葉を実感した。私はそれを見て、王様がこうであれば、とつぐつぐ思っていた。

私を知る王様が今日、居なくなった。あの笑顔が二度と見れないと思うと、私は胸が苦しくなった。王位を引き継いでいた王様が私の配下となった。私は過去を覚え、せめて寿命が来るまでは幸せに生きて欲しい。そう願った。

全てを捧げる者が片方消された。全てを包む此処を崩壊させるカウントダウンが始まった。カチカチと時計の針の音ですら、何かが失う様な気がして嫌気が察した。私がそれ程までして、此処を守りたかったのかもしれない。

家族が出来た。私はそれを聞いて喜んだ。生命の誕生程胸をときめかす事等そうそう無いだろう。父親似の子供は私を見て、泣いていた。どうにか笑おうと、マジックを見せたら、どういう訳か笑ったのを私は覚えている。

私は迷っていた。全てを統べる者と純情で柔らかな者の間にある関係を、宇宙(そら)に尋ねてみた。耳元に残る微かなノイズは全てを覆い尽くした。果てゆく者を見て、もうさほど時間は残っていないのだろうと私は心の底でそう思った。

とある少女ととある少年が駆け落ちした。俺もこんな出来事があれば良いものだ、と2人を羨ましく思った。庶民と王族の駆け引きが、其の街を揺るがしたのだから、相当凄い事になった駆け落ちだったが、幸せに生きていて欲しいと願った。

様々な人が私に助けを求めた。そんなの言わなくてもそんなの分かっていたが。どう見ても可笑しかったのだから、世界の全てが。オロロンと喚き声が何処からか聞こえる声が全てを恐怖に満たされていた。白い希望はそんなのものともしなかったが。

ソラを見てふと思う。あの時、どうすれば分かってくれたのだろうか?全てを空に浮かべる事が出来れば、そう思った。過去に現れたあの人ですら、私をこの世界を統べる者として、敬礼していた。

全てを委ねられる、そんな恐怖を実感した。私はすっかりこの景色を無駄だったと思ってしまった。私の知る結末は、イレギュラーによって粉々に砕け散ってしまった。全てを統べる者は突如として塵となって消えてしまった。

幸せは一体何処にあったのだろうか?あの時に見た景色はやはり私が求める幸せとは違っていた。もう、あの頃に帰りたい。そう願っていても私がそんな事が出来る訳が無かった。全てを焼き払う事なんて誰にも出来なかったのだ。

私が求めていた答えはきっとこれではない。貴方がこうやって破壊させる為に、こうして生きてきたのではない。私では貴方の心理など完全に分かる訳が無い。貴方を道具の様になんて使ってない。目を覚めして欲しかった。

ああやったら良かったのでは無いのか。そう問う私は、彼を通じて新たな答えを探し求めた。彼と私の世界論なんて、全然違っていた。けれども彼は私の答えを受け入れてくれた。そして彼は微笑んだ。

後悔してももう遅い。既に全てが事の終着へと向かっていた。どんなに悔やんでも、過去に戻る事なんて、出来る訳が無いのだ。残酷で幻想に掲げる者を私はただ見送るしか出来なかった。私が出来る事など、無かったのだから。

身体というモノが無かった。とある事で私は身体を失っていた。あの時は身体があった筈なのに、そう思っていた。誰かが私を嘲笑う。全ては私が悪いとでも言いたいのだろうか?私がそんな事をしる筈も無かった。

希望という言葉を聞いた。目の前に映るのは、全力で説得しようとした少年だった。今まで見てきた者としては珍しく、興味があった。私はその少年を訪れ、少年を助け、その少年を私の友人と化した。

 寂しかったのかもしれない。私の知識欲は、友人を汚す程に強かった。私は其の国で、新しいモノを作った。いずれは約に立つのだろう、そう信じて。モノはいずれ崩れ去るモノだと分かっていたけれど、それでも欲しかった。

目の前にいる彼は私が悪いと言った。どうやってもどうしようにもなれない私だったのに、彼は私を襲ってきた。私は嗤った、彼の底力とやらを見ていたかったのだ。そうだよ、私はそれを求めていたのだ。

 とある人が言った。奇跡と呼ばれる石があり、それを集めると真実に辿り着けると。私がそうやって信じる事なんて、そう簡単には出来る訳ではない。今まで奇跡とやらは絶望へと変貌してしまっていた、私には。

其の街に行った。私を見た者は誰もが絶句していた。それは仕方の無い事だと思った。世界で守るべきモノは一体何なのか?疑問が一向に収まる気配など無かった。全てを知りたかった。あの人がどうやってああなったのかを。

全てを考えるのすら億劫になってしまった私の過剰過去物語。様々な事があって、今こうして目の前に立っている。さあ、そろそろ考えるのも辛くなったから、忘れようよ。此処で、この時間で終わらせようよ。

 

ー全てを。

 

♪♬♫♫♬♪

時系列はパズル状態です。答えを並べましたが、非公開の予定です。あったとしても出すのは終盤かと。・・・これのモデルは『ウタカタ永焔鳥』だったり。

 

様々な事件が沢山続き、遂には心髄にまで及んで行って、己の中でそれを重く、鋭く貫くのだ。 嘘だらけの世界で信じる事が出来るのは、己自身ただ一人。痛い思いとかしても良いんだ、嘘をつくのはもうこれで最後にしよう。だからお願い。早ク逃ゲテ。