日記の四の巻~Jouer dolls
英雄歴0年夏ー天気異変1日目夜
「・・・あーあ、つまらないなぁ」
「そんな事ウォイス様に見られたら・・・」
「良いんだよ。別に気まぐれでやっている事だしさ、バレたらその時は記憶操作すれば良いし」
「おい、主にそんな事するのか?」
「だーかーら。眠っている最中に記憶を操るの。そうすれば夢の様な感覚に陥るから、それで誤魔化せば、それで良いの。それに、誰も私を疑えないしさ。私が一体何者であるか、知らないんだからさ」
「・・・それで良いなら良いのだが」
相手は少し不敵腐れた顔で返事をした。私としては、暇だから暇つぶしにあんな事をしただけである。
「まあ、彼女も時期に目が覚めるだろうから。・・・それにしても、何でウォイス様の言いなりを無視して、私を止めようとしたの、シグバール」
「そ・・・それは・・・」
シグバールは少し動揺した様な表情をした後、少し周りを見渡して、こう言った。
「ウォイス様が・・・あんな事言ったから・・・」
「・・・え?」
あんな事を言った・・・??何を言っているのだろうか。
「ーまあ、あまり聞きたくないならそれでも良いけれど、ウォイス様にちゃんと伝えないと駄目だよ?」
「・・・後でお話するつもりです」
シグバールはそう言って、私をジーと見つめてきた。
「な・・・何?私に何かあったの??」
少し慣れてない為か、少し顔だけ暑く感じ始めていた。シグバールは私の声には目もくれず、ただ私の顔を覗こうとしていた。ー顔を隠しているから、分からないけれど。
「ーいえ。ただ、ガナール様の顔が・・・気になりまして。何処か温かな雰囲気が漂っている様な気がするのですよ。冷たい気配と共に、なのですが」
そう言われると、私の顔を見られたかもしれないと少し冷や汗を出していた。・・・何だろうか、変な感触がする。
「・・・気のせいではないのかな?」
「まあ、何となくなので。気にしなくても別に構いませんよ」
シグバールが少し微笑むと、先を見つめた。ようやく微笑む事に慣れたのだろうか。
「そう・・・なんだ。んー、あまりそんな事意識してなかったからなぁ~。知らない内に漏れていたのかなぁ~」
「まずその言語が柔らかいのですが・・・其処からですよ、その温かな雰囲気が出る理由は・・・」
「フフ、そうかも」
でもシャドウともっとあそびたかったなぁ。
シグバールは音速ねずみ様よりお借りしました。