夢想の針鼠の夢跡

物語に隠されたもう1つの物語 『過ち』を知る物語

紅月シリーズ関与作品

日記ノ二十二ノ巻~Secret

ゲホッ、ゲホッ 最近、身体の調子が可笑しい。ボーとする。あの人らがいないから、楽には出来るんだけど。 「・・・大丈夫か?」 と、彼女はそう言って甘めの紅茶を用意してくれた。俺はありがたくそれを頂戴して、飲む。貴族の暮らしに飽き飽きとしていた彼…

幻想の赤月  0-01章 Beginning of the ruin

The 1st day 「~♪」 水を育てていると、作物は大きく育っていく。何の作物は分からないが、育てれば食べられる。美味しいと思うから、育てているのだ。 この作物は友人から貰った物であり、育てている。・・・冬だが、冬に収穫する物もあると聞いて俺は目を…

幻想の赤月 0章 Start

~紅月サイド~ 「紅月様の仰る通りでございます!!従わない者は全て抹殺すれば良いのです!!」 紅月はこの景色を眺め、誓った。『此処を無にしてやる』と。あの過去を断ち切り、全てを作り直すのだ。彼奴の縁を断ち切る為にも、これを成し遂げる。 7年間…

Former associates

「これは昔のお話。 君は知っているよね?紅月の悲劇。 この悲劇に携わっていた人のお話だよ。 その子は元々人間だったんだよ。 でもとある事を理由に、何万年も生きる事になったんだ。 そして、その子はとある人と友達になったんだ。 ・・・その友達は病気…

???

「あのさ」 「?」 「思ったんだけどさ・・・こんな事して怒られないかな?」 「貴方の為に行っている行動なんだ、貴方がそんな事考えるなら戻っても良いんだよ?」 「・・・」 「貴方が此処に留まるのだと言うのなら、そうすれば良い。此処は壊しても構わな…

日記ノ二十一ノ巻~Vide

何も感じず、何も考えず、ただただ前へ行く。真下にはランタン等の光が程よく闇と調和して、幻想的な風景を作り出している。そして真上には、この闇を白に染める雲が、私達を見下ろしている。そして、後ろには私を追う者がー。 翼は契れていても、構わない。…

幻想の赤月 -14章 Compensatory ability

『代償』。何かを得る為に、何かを失う。 とある魔導師は永遠を手に入れ、家族を失った。 とある子は力を手に入れ、栄誉を失った。 英雄は名を手に入れ、命を失った。 私は大事なモノを引き換えに、此処と****を手に入れた。 この世界に平穏な日々を送ら…

異変の始めの始め

珍しく此処に雪が降っている。それもあってか、少し寒かった。俺にとっては雪国生まれだったというのもあり、そう感じる事は此処では無かったのだが。南、しかも暖流が流れている此処で雪が降るのは大変珍しい事なのである。 当然此処の周りの人達は「大変だ…

とある日の出来事。

注意 ・番外編です。 ・少し腐向け ==================== 今日は珍しく彼女が散歩している。その隣には誰かがいた様だが、俺にはさほど関係無い様だった。 ハロウィンだから、と言われて無理矢理着させられたが・・・正直これもまあ良い…

日記ノ二十ノ巻~オトナシノセカイ

静寂。 此処は至ってシンプルなルールで成り立っている。難しい?そんなルールを破らなかったら良い事じゃないか。人一倍動けば認められるんじゃないの? ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「そんな事やれば、彼を守る役目はどうするのですか!?」 「…

日記ノ十九ノ巻~The past

「・・・此処は?」 「此処が、私達の住む世界ー『裏世界』よ。表世界の私」 「此処が・・・こっちはむこうと違う雰囲気持っているが、いい風景だな」 「呑気な事言ってて良いの?ソニックやシャドウがこっちのソニックとシャドウで戦っているけど」 「助け…

日記ノ十八ノ巻~Fantasy

満月の時のみ鳴り出す幻想曲。様々な可能性を奏でて、この世界を満たしていく。可能性しか奏でないから、誰かがそれを表に出して現実にしなければならない。表にどう出すか。それは皆の考え次第である。そのままその事を伝えたり、同じ音を奏でたり、絵に描…

幻想の赤月 -13章 思考のすれ違い

ウォイスがシャドウとルファーを現場に送らせようとしている頃、シルバーは黒い化物と応戦していた。彼はとても鋭い木の枝を覚醒させ、身体を貫かす程の力を得た木の枝は彼の本来の力、サイコキネシスで黒い化物の足首を狙い投げていた。 「・・・少しはこれ…

Blockade of emotions of the murderous

1 0年 「逃げられたぞ!!追え!!」 獲物の声がこの森に木霊し、冷気が頬に伝っていく。そして連れている軍団を私の横を通り過ぎていく。30秒後には辺はしんと静かになる。 (・・・フフ、まだまだ) 日はまだ昇らない。・・・いや、昇ってもまた彷徨うから…

???

とある国が一つ滅んだ。 そして、その代わりとなる国が一つ生まれた。 此処最近の出来事だ。 誰も、分かっていないだろう。 元々その代わりの国が、『代理』である事を・・・。 相変わらず、この世界は愚か者ばかりだ。 我が教えた事を直ぐに真似て、新たな…

日記ノ十六ノ巻~Residenti delle tenebre

「うげっ・・・不気味だな」 「僕らも封印する量を見ただろう、これくらいは当然だ。・・・むしろ半減したか?」 「そうだが・・・・・・それでこの量は、ちょっと不気味だ。反撃される可能性は無いんだろ?」 『それは無いよ、この中の人達は行動はある程度…

Me and my

・・・今いるのが、私で、ワタシは眠っている。 私がこうして行動していられるのは限度がある。精神だけだったら、余り疲れを感じないんだけどね。でも、精神だけ彷徨う様になると、いずれ消滅するなり、天界の使者に連れてかれたりする。ー既に死んでいると…

日記ノ十四ノ巻~Al mio amore

この世界は悲しい世界だ。この草原はそれが痛い程分かるんだ。 誰もが嫌うあの悲鳴と、剣がぶつかる音が聞こえる。 嗚呼、この世界は何も変わってない。 我侭づくしの人達が醜い戦いをしているよ。貴方は其れをどう見るんだろうね? 蒼い花と紅い花、どっち…

幻想の赤月 -12章 かつての英雄ら

ウォイス アファレイド王宮 アファレイドはいつもと変わらず、広場では会話して、買い物をしている声が響き渡っていた。俺達は、ルナの所へ、行こうとした。 が、此処で問題があった。 何でも、昨日の夜にあの人が引きこもっていた図書館で騒ぎがあったとか…

不明記録~Una spirale di negativo

英雄歴100年 「ふむ・・・此処はこうすれば、こうなるのか」 今日は珍しく私の主が勉強をしている。いや、最初はそう思ったが、よくよく見ればこれは魔術の研究をしている様だ。周りにはそのメモらしきモノが沢山落ちていたり、貼られていたり、置いていたり…

日記ノ十二ノ巻~???

眠っている。見た感じは、だが。眠っているが、起きているんだ、多分。 多分起こそうとしたら、捕まるパターンであろう。 詳しい事は知らない。しかし、そんな気がするだけである。 やけに余裕のある空気が流れているから、尚更罠があるんじゃと思ってしまう…

幻想の赤月 -11章 悪夢の傍らにいた者

スコール ??? 紅月様は封印された。あの『永遠の魔導師』ら連中に。しかし、こっちも手柄はあった。だが、あの英雄を殺すだけでもこんなに時間を必要をするとは・・・あの友人らを殺すのならば、何程の時間が必要とするのだろうか?ガナール・・・奴の存…

日記ノ十一ノ巻~Killer smile

城の前には紅い花。闇の空には朱い星。床の下には赤い血。 全て『アカ』で彩られた此処は、綺麗だった。狂気を仰ぐのには丁度良かった。紅い目をした私は、こうして全てを『アカ』で染めるのだ。ー明るさと彩度、それぞれ違って綺麗でしょ? 今日は、自由な…

幻想の赤月~Speculation

『推測』 過去を知らない者達で、勝手に彼の過去を推測する者らが嫌いだ。何故、俺がこんな事をしているか、考えた事をあったのだろうか。誰も、あんな事件の真相を知らないのに・・・。真相を知らぬ者に、俺を知る権利など、無い。嫌なのは、その誤った答え…

日記ノ九ノ巻~Incursioni dai ribelli

ウォイス、貴様は何を我に求めているのだ? それが、お前が望むモノならば、何故我を殺めようとしているのだ? ー解せぬ。我は一体誰であったか、忘れたのか? ・・・・・我は、ウォイスの・・・悪魔の弟子だ・・・・・・。 英雄歴0年ー冬 「紅月様、ご報告…

幻想の赤月 -10章 予想考慮時間~Possibility of betrayal

シグ アファレイド魔導王国~魔導研究所(20分前) 「ただいまです~」 扉を開けて出迎えてくれたのは、ルナとポフィルだった。 「おお、お帰り・・・ってどうしたのだ、その怪我は」 「敵に襲われまして。おそらくは紅月を慕ってソニックらと戦った者達と思…

全テノ始マリ

レヴィアーデンは、昔々栄えた国で此処では初の魔導王国であった。レヴィアーデンは元々はレヴィアエデンと呼ばれていた。楽園えと続く国、神聖なる場所であると現在ではそう伝えられているが、実際の所はレヴィアタンと呼ばれる海の怪物(他の書物では悪魔…

日記の八の巻~Moon's troubles

「ふーん、月って簡単に欠ける事出来るのね」 シルフィはそう言って、月を見上げていた。俺からすればその月は満月なのだが、彼女からすればその月は三日月なのだろう。 無理も無い。俺はあの時、月を欠けさせたのだから。実際にそうなっているのでは無い。…

日記の七の巻~Screamed with sorrows

・・・・・耳ザリだ。止めてよ・・・誰?俺の耳元で、悪魔の様な声を囁く奴は・・・。 やめてよ、嫌だよ・・・。孤独は・・・嫌ダ・・・。 「ー!!」 目が覚めた。胸元を見ても、印は見当たらない。じゃあ、あの声は・・・。 「大丈夫?シルバー、貴方悲鳴…

日記の六の巻~The eternal curse

俺はアシュアって呼ばれていた。この世界で私の名を知らぬ者は殆どいなかった。理由は、私が作ったモノが非常に人気があるからである。まあ、小説を何気に作ったのが『何故か』売れたというだけなのだが。大体若い人が読んでくれているみたいだが、俺として…

様々な事件が沢山続き、遂には心髄にまで及んで行って、己の中でそれを重く、鋭く貫くのだ。 嘘だらけの世界で信じる事が出来るのは、己自身ただ一人。痛い思いとかしても良いんだ、嘘をつくのはもうこれで最後にしよう。だからお願い。早ク逃ゲテ。