無題
『それ』を作るのなら何かを失う必要があった。
私はそれを理解するのには無理があった。時間と共に『それ』は消えてゆく。
私は探さないとならない。だからやる必要があるのだ。
『それ』がそんな事を知る由など何処にも無い。
それを知っている人など何処にもない。彼が居ない間に“役目”を植え付けたが、果たして上手く事を進められるか?
闇を弾く力が必要だった私は『それ』に包み込んだ。『それ』の“役目”を果たすまでは、絶対に負けてはいけない。誰にも分からない“役目”を私は生まれさせる最大の理由として目覚めさせなければ・・・。
『ーέψιλον μεζαμερο』
貴方の声が聞こえた。笑ってくれる貴方は私を起こした。
貴方の思うがままに操られたくないけれど、貴方自体は慕ってはいるから。
そして、貴方が作った夢のを私が作って差し上げましょう。
ー貴方と彼と私が望む“utopia”を、創ってみせよう。それこそが私の“役目”なのですから・・・。
『It was born for you. 』
貴方が望んだ“役目”は『月』の『オモイ』だ。
ー“役目”は気づかれず、ただ流れていくだろう。
そして最後に気がつくだろう。貴方が一体何者であったか。
その最後が訪れる事が無かったら、俺が教えてあげるよ。
だから、生きていて。
ガナール・イプシオン・・・。
貴方が最初で『最期』のThose whom Greece produced、つまり『ギリシア計画』の実験体となった身体なのだから・・・。