夢想の針鼠の夢跡

物語に隠されたもう1つの物語 『過ち』を知る物語

幻想の赤月 1章 手の平にある暖かみ

注意 ・これはうごメモの黒羽sの物語の過去の話です。

   ・本人に許可を得ているので一応本編に関係があります。

よろしくお願いします。

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過去。それは言ってみれば記憶から出来ている。

歴史は微妙な所である。

仮に事実として残っていても広めなければ事実にはならないし、作り話でもそれなりに広めてしまえば、歴史になってしまうからだ。

そもそも、過去に行ってはいけない。

何故か?事実を歪め、現在、未来に影響を受けるからだー・・・。

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「久しぶりだな。全く変わってないな」

「・・・それは貴様もだろう?」

「・・・そうだな。・・・?」

「何だ?」

「・・・シルバー。」

「・・・奇遇だな、まさかウォイスとシャドウに会うなんてな」

俺はウォイス。不老不死の神様であり、永遠の魔導師だ。

「・・・シャオンの事か?」

「・・・心残りなんだよ。彼はどこへ飛ばされたんだろうか・・・」

俺は100年前の出来事を思い返していた。

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これは彼が存在した時の話だ。

シャオンやソニック、その仲間達がいた時代。

「・・・酷いぜ。あの時の状態とは全く違うぜ・・・」

「ちっ・・・。数が多過ぎる・・・」

ソニックとシャドウが囮扱いで申し訳無いが、俺達は最上階に行かなければならない。 

「・・・あそこに行けば、確実に拠点として使える。それまでの辛抱だ」

「・・・あそこってどこだ?」

「俺達が過去に使った・・・。あの神殿だ!!」

「・・・分かったぜ。んじゃ行くぜ・・・!!」

シルバーの近くにシャオン・俺・テイルス等、全員で8名程の人数が寄った。

彼の周りにエメラルドが5つ円状に綺麗に並ぶ。

「カオス!!コントロール!!!」

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ある日、闇の住民が暴れ始めたのをきっかけに、闇の能力者を中心とGUNの指令官を中心とした戦争が起こった。しかも、時を狂わせたり、自然が自然に壊れるなどの異変も同時に起こった。

正直な所俺も似たような事件は作った。だが、それを遥かに超える異変だった。このままでは、全ての人々が全滅してしまうだろう。

俺は地上界では最上級の階級を持つ魔導師の神だ。当然これはただでとは済まない戦いだ。だから、俺は他の魔導師、ソニック達、それらの友達、他お世話になっている人、特別な能力を持つ者を集めた。 そして今その中心あたりにいる訳だ。

今の状況はどちらもあまり良くなかった。 どちらも拠点に近い所を落とされたからだ。当然どちらも負傷者、犠牲者は出ている。だから俺は、闇の住民には入る事ができないある神殿を拠点にしようと考えた。

シルバーはこの出来事に関しては一切語ろうとしない。まあ、理由はなんとなくだが、分かるが。

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「到着、と。」

「お見事。幻術を破るなんてな。」

神殿辺には森があるのだが、そこに幻術を仕掛けている。それは瞬間移動系を目的地が神殿であっても、必ず森の前に行ってしまう。

「まあ、2個前後だったら無理だったけどな」

ちょっとした話はここまで。この後は気を抜く事はないだろう。

 

 

「んで、どうするんだ?この前言った二重空間大結界をやるのか・・・?俺は反対だが」

「・・・僕は賛成するよ。犠牲が必要でも負傷者が減るなら」

「・・・シャオンに同じく賛成。」

「私は反対。何となくだけど嫌な予感がする」

俺は知っている。この選択で彼の運命が決まる事を。

(リミア、俺はどうすればいいんだろうか?)

「・・・賛成するよ。奴らの好きにはさせない」

「・・・分かった。んじゃこの結界を行うか。」

「・・・承知」

 

この会議が終わった後、俺は神殿のある所にいた。

「やっぱりそこに行くと思ったぜ」

「随分と変わった所にいるな・・・」

彼は頂上の方を立っていた。「よっ」と言いながら回転して落ち、見事に着地した。

「俺、読めてたぜ。読心術でな」

「・・・お前、サイコキネシスぐらいしか使えなかったんじゃないか?」

「それ本心だろ。練習したんだよ」

「練習って。・・・話が変わるけどさ、何故ここに来た?」

「会議中に使っていたけどさ。リミアって誰だ??」

「・・・お前、プライパシーって言葉知らないか?」

「知らない」

彼は嘘を付いた。あの方が言っているから覚える筈だ。

「・・・俺の元婚約者だ。ある事故で亡くなったが」

「アンタの言う、ライラン事件ってやつか?それって確かお前はとても深く関わってたっていう話だよな??不老不死になろうと考えを持ったのも・・・」

「うるさい!!」

ガシャーン。ガラスが飛び散る音が鳴った。

「・・・ウォイス、俺が言うのも何だがお前は何か欠けている気がする。その事に気づかないとお前は孤立してしまうぜ」

「分かってる・・・分かってるさ!! 全てを正す事が俺の役目!! 元々生死があるハリネズミだって事ぐらい知ってるさ!!!」

「・・・黙ってくれ」

「・・・くっ・・・!!」

動こうとしたが動けない。シルバーの目が青くなっている。

「少し落ち着け、ウォイス。そもそもお前は過去に過ちを犯した事くらい俺は知っている。だからこそ、こうやって弱点を突いてるじゃないか」

「・・・。」

「過去に何があったかは歴史として残っている。それも、ちゃんと名前とかもあってだな」

「・・・もういい。それだけか?」

「いいや。シャドウから伝言をな。『エメラルドは貴様らに任せた』との事で。後俺からお願いがあるんだ。」

「・・・何だ?」

「俺の魂の元にお前を入れておきたい」

「あの時みたいにか。いいよ。」

「痛いが少し我慢しろよ。では・・・」

「ぐっ・・・」

 

*********

僕は今、リアンと一緒に話をしていた。

「そこまで考えていましたか。流石ですね、シャオンさん」

「えへへ~。僕ってすごいでしょ!!」

「すごい~すごい~!!」

「・・・アンタら、少年少女かよ・・・」

「あ、シルバーさん!!・・・ウォイスさんは?」

「俺の身体の中にいる。やや不安があったからな」

「えっと・・・それって具体的に言うと二重人格的な何か?」

「まあそんな所だ。ところでそれは?」

シルバーが僕の持つ物に関して質問してきた。

「『ヴァリアーライト』。僕の愛用の杖だよ。毎日洗っているんだ」

「ヴァリアーライトか。洗えば洗う程光が増して、光魔法を強める杖・・・珍しいな」

「わわわっ!!ウォイスさん!?」

「あっ、急に出てきて申し訳無いな。ちょっといいか?」

「え?・・・ハイ、どうぞ・・・」

ウォイス(正式にはシルバーの姿をしたウォイス)は「ふーん」と言いながら、周りを見ながら僕の方に向けて言った。

「なあ、ちょっと改造していいか?」

「え!?それはちょっと・・・」

僕は赤くなっているのが実感出来た。

「永遠の魔導師の人が強くしてくれるなんて・・・。お金ってやっぱり・・・」

「いや、取らないから」

「んじゃ、お願いしようかな・・・」

「なら、私のもお願い!!」

「・・・いいぜ。ちょっと待っててくれ」

「ハイ!!」

 

それから5時間後ー

「お待たせ、俺なみにアレンジしてみたが・・・どうか?」

「・・・おおっ~!!!」

「もしかしたら使いづらくなっちゃったかもしれないが・・・その時は申し訳無い」

色々な角度で見てみる。彩りがあり、扱いやすくしている杖になっている。

「何!?何を使ったの!?」

「洞窟や塔で手に入れた宝石や、千年樹からとれる神秘の枝ぐらいかな。中身が無事だといいが・・・」

中を確認する。元々貴重だという事は彼自身分かっていたと思い気遣ったのか、重みが減り、尚且つ杖自体の魔力が上がっている。さらに、持つと気配が読める。こんなのは初めての経験だ。流石、永遠の魔導師だ。その腕に実力が注ぎ込まれているのは一目で分かる。

リアンの杖『レヴィアガーデン』も完璧に出来ていた。彼の作る杖はほかの者より一味違う。彼が強いのもこれが一部入ってるかもしれない。

「凄い!!この腕の凄さは自慢出来るよ!!ウォイス!!」

「・・・いや、外見の構成はシルバーが考えた物だ。中身は俺だが」

「シルバーさんも考えた物なんですね。凄いです!!」

「それ彼にいったら、きっと大喜びするぞ」

「そうですね。・・・アレ?それは?」

「??ああ、俺の杖だ。『クラウディアアイス』っていうが・・・」

「!?それってかつて魔導王と呼ばれたクディア・ディウスが所持していた杖!?」

「ああ。クディアとは親友関係だったしな。死の間際に譲って貰った物だ」

「待ってください!!クディアは5000年前の人物ですよ!?」

「不老不死だから永遠の魔導師だよ、馬鹿。」

「あ。」

*********

その夜だった。

暇だから散歩していた。

「・・・!?」

「・・・満月。明日には全て成す。」

「ウ・・・ウォイス?」

「・・・初めまして。確かにウォイスだ。でもお前の言うウォイスは俺の昼の姿だよ」

「・・・どいゆう事?」

「俺は満月とその前後の夜はこの姿になるんだよ。」

「・・・何をしているんですか?ウォイスさん」

「魔術だよ。結界をやる時に補助になる物 っていえばいいか?」

「そういう事か・・・」

「・・・良かったら一緒にやるか?」

「ハイ!!やります!!」

一通りの魔術を教えてもらい、そしてー

「よし、やるぞ」

「はい!!!」

「ルナクロック・ライト!!」

魔法陣が光り、幻想のような光の玉が舞い上がった。

「これで大丈夫だ。・・・魔力足りないか?」

「えっと、微妙ですね・・・」

「なら、俺の魔力分けてやるよ。1日で回復するだろうし。」

「ありがとうございます!!姿は違っても、中身は変わらないですね!!」

「・・・そんな事を言われると恥ずかしいぜ・・・」

僕達の1日はこうして幕を閉じた。

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続く。

目線は***********順で、

ウォイス→ウォイス→ウォイス→ウォイス→シャオン→シャオンでした!!

主にウォイス、シャオン目線で進みますが、場合によってはシャドウ・シルバー目線が出てくるかもしれませんが、宜しくお願いします!!

人物紹介でし。

ウォイス 永遠の魔導師の名を持つ神様。氷・水魔術を得意とするが、火や草、回復もそれなりに上手い。満月とその前後の3日間の時には別の姿になり、性格もやや好戦的になる。

シャオン(お借りしています)魔導師。ウォイスが探し求めている人でもあり、後に伝説の勇者になる。ウォイス達の前では敬語になる。

リアン 草関係の魔術、回復魔術を得意とする魔術師。見た目は13歳っぽく見えるが、実際は9歳。ほのぼのしてる為か、ややボケてる。

ソニック 音速のハリネズミや光を操るヒーローとして、異変と戦ってきた。音速で走り抜ける。

シャドウ 黒きハリネズミ。ソニックとほぼ同じ速さで走る事が出来る。腕輪のような物はリミッターである。

シルバー 未来からやってきたハリネズミ。ウォイスと仲が良い。超能力を操り攻撃する。場所によっては非常に強くなる。

 

今のところはこんな所でしょうか。 では!!

結構後が大変です・・・w

様々な事件が沢山続き、遂には心髄にまで及んで行って、己の中でそれを重く、鋭く貫くのだ。 嘘だらけの世界で信じる事が出来るのは、己自身ただ一人。痛い思いとかしても良いんだ、嘘をつくのはもうこれで最後にしよう。だからお願い。早ク逃ゲテ。