夢想の針鼠の夢跡

物語に隠されたもう1つの物語 『過ち』を知る物語

幻想の赤月 終章  100年前の過去と共に

Along with the past of 100 years ago.

***********

注意 ・黒羽様の派生作品です。

   ・許可は得ているので、本編と関係ありです。

   ・ネタバレ含むので注意を!!

***********

あれから100年程経ったのだろうか。

俺は100年前の出来事を思い浮かべたのは大体このくらいだろうか。

そういえば、100年前の結界は紅い月だった。

今となっては知る者は3人しかいない。『幻想の赤月』となっていた。

俺はある時、予知夢を見た。シャオンが俺を見つけ、「誰?」と言う声を聞く夢、そして闇の住民の開放を望む者がシャオンを攻撃する夢を。・・・そして、シルバーの悲鳴を上げ、覚醒する夢を。 何がどのようになるかは分からない。でも・・・分かっている事と言うと・・・。

「終焉の歯車が廻っている・・・。」

***********

??? 神々の神殿 シルバー

元ステーションスクエアと呼ばれた所にある神殿。現在はフロォームスクエアとなっている此処は現在とても栄えていた。そこに位置した神殿は信者がとても多く(何でも願いが叶う場所という話かららしい)、そこにいるウォイスはとても有名だった。側近していた俺達も含めてだ。 現在、そこで長を勤めているのがグロウデァ・セシカでその娘、ソシア・セシカは神々の声が聞こえるという不思議な力がある。グロウデァは100年前の事件を少々知っているが、流石にあの話は分からないみたいだ。俺はあの後シャドウと共に奥に行き、毎回祈っていた。その後、俺達は時々、交代で奥に行き、結界の者と話す、という行事(?)が毎回恒例となっている。不定期なので色々と微妙なのだが、俺達の姿を見た者は幸せな事が起こるとはされているらしい。おそらくウォイスの力によるものだろう。

 

「・・・シルバーさん!」

「ソシアか。・・・どうしたんだ?そんなに慌てて・・・」

「・・・一回来てみると分かると思います。とりあえず、奥に」

「・・・?」

俺はソシアに連れてこられた。

???

「・・・!!」

「そうなんです。貴方なら分かると思いますが・・・」

「・・・結界が・・・半分溶けてる・・・。」

という事はシャドウの身体に何かがあったと見て良い。

「貴方がやられてしまえば、再び闇の住民が解き放ってしまうでしょう・・・。そうすれば、今度こそ・・・」

「過去にウォイスに警告を受けたが、まさか事実になるなんて・・・。」

となると今、カオスエメラルドを操れるのは俺だけになる。何故かというと答えられないが、それでも行方不明になったのなら、そう答えるしか無いだろう。

「・・・私、知ってます。今どんな状況か」

「教えてくれ」

「・・・今現在、カオスエメラルドが回収しているのは2グループです。復活を望む者と選ばれし者とで。確実に行っているとの事ですが、奪い合いの様な状態です。今、守護者として持っているのはおそらく貴方やウォイスくらいでしょう」

「・・・」

「貴方がとても重要な鍵なんです。何だって、結界を守れる唯一の人ですから。」

「そうか・・・。ソシア、守護者に伝えてくれ。『もうすぐアレが始まる』ってな」

「・・・分かりました。伝達鳩を飛ばしておきます。」

「身を寄せると狙われるから特別な様な事が無い限りは来ない。・・・大丈夫だよな?」

「はい。来て欲しい時は飛ばしますから」

「んじゃ。宜しく頼む」

「はい。」

どうやら始まったみたいだ。ソニックが言った出来事が。

***********

??? 真実の鏡 ウォイス

「・・・これは酷いな」

「ウォイスは平和主義だからねぇ。これ満月の姿だったら飛び込むでしょ?」

「多分、な。入るなとは伝えておくが」

フォルカと俺で今の状況を見ていた。

「・・・ウォイスはこの後どうするの?」

「彼に会ってくる。真実の鏡でも彼が映らなかったからな」

真実の鏡には変わった能力があった。

それは誰かを探す際、誰かがどこにいるか分かるのだ。デメリットとしては場所まで正確に分からない事、そして殆どの場合移動するので、必ずしも此処にいるか不明(ただし、近い所にはいるのは明確)な所だろうか。

彼を探すには適した鏡なのだが、今回はあまり好調では無いらしい。絶対映る筈が、全く映らないのだ。

「・・・本当にこの時代にいるの?」

「間違い無い。予知夢で見えたからな」

「いるけど、映らない・・・これは多分記憶が失ったのでは??」

「・・・多分な。あれはダメージが多いからな。多分自分が魔導師だという事自体、忘れている筈だ。・・・魔力を宿している事がラッキーだったが」

「?どいゆう事?」

「・・・テレパシーが使える。魔力を宿している者なら、どんなに断ろうとしても、ね」

「・・・?」

「こうすれば、自分は只者では無いと分かるしな。・・・結構ハードだがな。やってみる価値はあるだろう」

「そうですか。ならやりましょう」

「・・・ああ。」

***********

??? ??? シャオン

『貴方が選ばれた勇者ですから』

彼の言う事は果たして本当だろうか。

彼はフィートと名乗った。急に過去の事を言われるから意味が分からない。

正直言って、幼い頃の記憶が無い。今何歳だかは言えるのだが。

彼女が呼んでいる。彼の処理をどうしようか悩んでるみたいだ。

(さて、行こうかな)

と思ったが、様子が変だ。風がピタリと止まった気がする。

『・・・選ばし者、お前は魔力を宿す者』

気味が悪い。声の主が分からない。

『お前は過去の記憶を失っているだろう。俺はそれを全て知っている。』

つまり、貴方は記憶を失う前の僕を知っている訳だ。

『・・・いずれ会うだろう。その時、全てを話そう・・・。』

急に身体が重くなった気がする。眠い。

「ちょっと!!シャオン、大丈夫!?」

思考はどこか、夢の中に入った。

***********

??? ??? ウォイス

「・・・今度は何の様です?」

目の前にいる裁判長・・・フィートが微笑んだ。

「・・・確かにここの時代にいる事は分かった。だが、彼は記憶が無い。それもあり、真実の鏡は反応が無いんだ。」

「ふむふむ・・・一応本当かどうか調べてもらいます」

彼はある鏡を俺の前に見せた。俺の言っている事が本当なのかを調べているのだ。

「・・・どうやら本当の様ですね。しかし、何故彼にこだわるのですか??」

ごもっともな意見だ。もう1人の選ばれし者はあまり興味を持ってないのだから。

「・・・あれは俺が悪いんだ。記憶を消したのは俺の責任でもあるからな。出来る限りサポートしたい。」

納得したような顔をしたフィートはあまりにも真剣な俺を見てため息をついた。

「・・・。いいでしょう。しかし、いいのですか??それを話すという事は標的にするという意味があるのです。事件の真相を知る者として、ね」

「・・・フィート、お前は忘れたのか?俺は記憶を操れる。」

「そうでしたね。『永遠の魔導師』の事、忘れてました。貴方は記憶も操れる事ができるんですよね」

「それに俺自体標的にした方が好都合だ。シルバーが標的になる確率は低くなる。仮に狙われたとして、少しは楽に出来る。・・・それに俺は不老不死だ。殺される事は無い。だが、シルバーはあくまで永遠に近い時を過ごせるだけで、殺せる。・・・ここまで言えば分かるだろ??」

「・・・いいでしょう。場所を教えます。どうするかは貴方に任せます。殺すのも記憶を戻すのも貴方の好きにしてください。ただし、貴方はこの事件の関係者である事、そしてあの事件を封じた者の1人だと言う事をお忘れなく。」

「・・・もうすぐ満月だな。もう1人の俺を呼んでくる。」

「・・・分かりました。おや?光が・・・??」

「満月だな。きっと。くっ・・・」

後は彼に任せよう。彼ならどうにかしてくれる筈だ。

 ***********

??? ??? ???

気が付けば全て消えていた。けれども新しいのもあった。
色々変化したんだなと俺は思った。やはり思った通り、歴史にも書かれていた。『闇の住民封じる』、『ソニックの死』が。
俺は2つに関しては全く口を開こうとしないだろう。関係者と知られて欲しくないんだ。公の場では誰がどのように封じたか分からないからだ。
「俺の過去など知るわけ無いんだから・・・」
闇の住民を復活させてはいけない。今、1人が行方不明なのだから、俺がどう動くかによって世界の行方が左右される状況だ。
ウォイスだってそれを知っているだろう。唯一俺とウォイスだけ、今の所無害なのだ。だが、もうすぐ狙われる。そう、所有者は2人いると気づけば。

エメラルドの行方が分からないのは、彼と俺と敵のエメラルドだけだ。彼はもうすぐ場に上がるだろう。真実を知る者として。俺と敵は最後、存在が明らかになるだろう。全ては俺を手に掛かっているといって良いだろう。

いざとなったらあの儀式で手に入れたあの力を使えば良い。絶対に奴の手に落ちてたまるか。あいつらは何を考えているのだろうか。きっとあいつらの事だから操るんだろう。結界の所有者はあと1人しかいない。操ろうとしたが、過去については全く語られないだろう。あの時彼がある事をしたから。

あえて言わないでおこう。何度も言うが、俺が最後の砦である。エメラルドの所有者として、結界の所有者として、あの事の所有者として。でも敵か味方に6つ揃った方が楽だ。何故か?スーパー化が出来るからだ。そうすればきっと誰にも勝てないだろう。

今宵は綺麗な満月の紅月である。彼が姿を変えるだろう。ザッと音がした。

「・・・随分と早かったんだな」

「私のスピードを舐めてもらっては困ります」

「んでどうだった?彼の方は」

「はい、あの後倒れたみたいです。今は病院に行って休んでますが」

「そうか。・・・やはり記憶を消えてしまったんだな」

「はい。この後どうすればいいでしょうか。」

「とりあえずは彼のそばにいてくれ。そして守ってくれ。特別な事があったら俺を呼べ。いいな??」

「分かりました。シルバー様」

「頼んだぞ」

そのまま彼女はスピードを上げて、移動した。

「・・・絶対に守らなくては。この世界を、守る為に」

***********

 ??? ウォイス

「・・・初めて見ましたよ。満月の姿を」

「異変の匂いがするな。・・・お前、何者だ??」

初めて見る顔だ。裁判か何かの服を着ている。

「フィートです。元々の姿の貴方とは知り合いの関係です」

「・・・初めましてって言おうか。この姿だと神の頂点に立つから一番偉い人にあたるな」

「・・・異変の匂い、ですか。貴方は好戦的な人だと聞きます。しかし、触れないでください。触れれば狙われ、貴方の過去を崩す事となるでしょう。」

「ああ。彼にもその話は受けてある。大丈夫だ」

いくら好戦的とはいうが、流石に触れてはいけないという事自体判別する事は出来る。ただ、触れた方が良いと判断した場合は一気に戦うタイプだ。

「・・・。」

嫌な予感がする。俺はこの空気がどこに放しているのかたどった。

(・・・ああ。こいつが敵なんだな・・・。)

俺は紅く輝く月を見た。

***********

??? シャドウ

「・・・くっ」

結界が剥がれてしまった。あいつらの魔力は半端無い。いや、僕が少ないからかもしれない。

「これで変えられる。これで世界を変えられる・・・!!」

「それはどうかな・・・??」

「・・・?」

「この事は全て知り渡るだろうな。少なからずお前ら、殺されるぞ?」

「戯言を・・・言うな!!」

「ぐっ・・・」

忠告を戯言を取った彼女は哀れだ。あいつらは怖いのによく言えたな。

「まぁいいわ。いずれにせよ、もう終わった事だしね。・・・あいつらを片付ける手駒になってあげるよ」

「!!」

***********

??? ???

いずれ訪れよう事が訪れようとしていることは明確だ。それならばそれに逆らってやろう。今なら倒せる気がする。どうせなら運命を狂わす駒として動くのもいいかもしれない。何にでもなる。

 

俺はある所に行った。守護する場所だ。満月ならば、やっても構わない事だろ??

「ルナクロックドロップ!!」

 

全ては世界を守る、その為に。

***********

おしまい

***********

幻想の赤月はこれにて終了です!ご視聴ありがとうございました!!

ただし、これは黒羽様の過去の作品です。まだ全部終わった訳では無い事を分かってください。もしかしたらこの一部は漫画に出てくるかも・・・??

未来編は不明点をいくつか出しました。どちらにせよシャドウ・シルバーの居場所が不明だし、シャドウは行方不明だし、ウォイスの言う敵などある程度不明点を残しました。

裏設定(没った設定)はあとで。 寝させてくれ(殴

 

では。今後とも出てくるかもしれないので、宜しくお願いします!! では!!

 
 

 

様々な事件が沢山続き、遂には心髄にまで及んで行って、己の中でそれを重く、鋭く貫くのだ。 嘘だらけの世界で信じる事が出来るのは、己自身ただ一人。痛い思いとかしても良いんだ、嘘をつくのはもうこれで最後にしよう。だからお願い。早ク逃ゲテ。